思い出の河原から始まった初ドライブ。免許を取得した娘の助手席で感じた成長と喜び

関東の大学に進学した娘が、夏休みになって久しぶりに帰ってきました。

実は娘、春までに教習所は卒業していたものの、最後の最後、免許センターでの学科試験だけを残したまま上京していたんです。

ずっと頭の片隅にあったであろう「残された宿題」を果たすべく、帰省早々免許センターへ向かい……見事、一発合格!

無事に運転免許を取得しました。

そこで早速、「娘の運転でドライブに行こう!」ということになったのですが、教習以来の久しぶりの運転に本人はすっかり緊張気味。

「いきなり路上に出るのはちょっと怖い……!」

そう言うので、まずはリハビリを兼ねて、近くの河原にある広い場所まで車を持っていくことにしました。

そこは舗装されていて車の往来も少なく、運転の練習にはぴったりのスポットなんです。

車を停めて運転席と助手席を交代し、ゆっくりと走り出した娘。

実はその河原、娘がまだ幼稚園だった頃、初めて自転車に乗る練習をした思い出の場所でもありました。

補助輪を外した自転車で、転びそうになりながら必死にハンドルを握っていた小さな後ろ姿。

「パパ、絶対に手を離さないでよ!」と何度も振り向いていたあの頃の光景が、鮮やかによみがえってきます。

それが今、私の隣で大きな車のハンドルを握り、真剣な眼差しで前を見つめている。

助手席から見る娘の横顔が、なんだか急にたくましく思えて、胸の奥がじんわりと温かくなりました。

「大きくなったなぁ……」と、

懐かしさと嬉しさが一度に押し寄せてくる感覚です。

河原で少し感覚を取り戻したところで、いざ本番の路上へ出発しました。

実は私、昔、自動車学校で教官をやっていた時期があります。

教官をやっていた頃からつくづく感じていたのですが、車の運転って不思議なもので、驚くほど「その人の性格や深層心理」が露骨に出るんですよね。

その人が普段大切にしている価値観や、物事の見方、人に対する優しさや焦りまで、ハンドルを握ると隠しきれずに滲み出てくるものなのです。

元教官の血が密かに騒ぎ、「ブレーキが少し急かな?」「ミラーの確認ヨシ!」なんて心の中で自動的に採点しそうになるのをグッと抑えつつ(笑)、娘の運転を静かに見守っていました。

ですが、そんな心配は全く無用でした。

娘の運転は実に落ち着いていて、無理な割り込みや急な操作は一切なし。

周囲の車や歩行者にしっかり気を配り、常にゆとりを持った、本当に丁寧な安全運転だったのです。

教官目線で見ても文句なしの技術ですし、何より助手席に乗っていて怖さが全くなく、とても心地が良い。

ハンドルを握る娘の姿、その慎重で優しい運転を見ていると、ふとこんな思いがこみ上げてきました。

この子はこれから社会に出て、いろんな道を走っていくけれど、きっとこうやって自分のペースを守りながら、周囲を思いやり、着実に前へ進んでいくんだろうな、と。

運転する娘の横顔に、これから先の未来で自分らしく輝いていく姿が重なって見え、大きな安心感と誇らしさで胸がいっぱいになりました。

かつて自転車の後ろを押して走っていたあの河原から、こうして車の助手席に乗せてもらえるようになるまで。

子どもの成長の速さに驚かされつつも、父親としてこれ以上ない幸せを感じた、最高に温かなドライブでした。

免許取得、本当におめでとう。

安全運転の運転手さん、またいつでも助手席に乗せてね。

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