こんにちは。心理カウンセラー 木村裕です。
以前、このブログで「不愉快にさせない言葉の魔法」として、ある素敵な居酒屋の温かい貼り紙をご紹介しました。
すると、私のブログを読んでくださっている、なんともお目が高い読者の方が、
「こんなすごい貼り紙がありましたよ!」と、
ある居酒屋のトイレに貼ってあった写真を送ってくれたんです。
わざわざシェアしてくださるなんて、本当に嬉しいですね!
(※過去の記事:不愉快にさせない言葉の魔法、ある素敵な居酒屋の温かい貼り紙のご紹介はこちら)
(※言葉の大切さを伝える他の記事一覧はこちら↓↓)
100万円の般若と、トイレの神様
人生がガラリと変わる「天国言葉」の魔法!アファメーションって知ってる?
で、その送られてきた現物というのがですね、もう開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
皆様にも、その衝撃の“文面”を共有いたしますね。
写真には、こんな内容が綺麗にプリントされていました。
「体調が悪い人や飲み過ぎ食べ過ぎの人は、お酒を控えてください」というもっともな前置きから始まり、本題はここからです。
万が一、トイレや店内、さらには店の敷地内などで嘔吐してしまった場合、食中毒防止の観点から、専門業者による清掃・除菌作業が必要になるため、清掃代として22,000円を請求する、と。
さらに、吐いた後に自己申告をしなかった場合は、それが33,000円に跳ね上がるというのです。
もう、読むだけでお酒が冷めそうな金額設定ですよね。
極め付けは、「ただし、同伴者がきれいに元の状態まで片付けた場合は、この限りではありません」という一文です。
一見すると救済措置的ですが、「お金を払いたくなければ、這いつくばって自分たちで掃除しろ」という、お店側のトゲトゲしい本音が透けて見えて、本当に卑しい印象を受けます。
いやはや、強烈です。
私はこれを見た瞬間、
「どんなに料理が絶品で、看板娘が超絶美人だったとしても、このお店には二度と行かないし、誰にも勧めないな」
と秒速で確信しました。
一流のプロなら、客の心を凍らせるこんな脅迫文のような貼り紙は、絶対にしません。

心理学で斬る!ネガティブな魔法を解く「プラスアルファ」の技
店主さんも、過去に何度か本当にひどい目に遭って、苦肉の策でこう書かざるを得なかったのかもしれません。
その苦労は察するに余りありますが、それでもプロである以上、この書き方は「いかがなものか」と強く思います。
言葉の選び方一つで、お店の空気は一瞬で地獄のようになります。
これは居酒屋に限らず、カウンセリングの現場でもビジネスでも全く同じです。
では、もし私がこのお店の店主だったら、どうすればお客さんに気持ちよく過ごしてもらいつつ、トラブルを防ぐことができたのでしょうか。
言葉の魔法には、「ユーモア」「愛情」「予祝(よしゅく)」の他にも、心理学的に使える強力なアプローチがいくつかあります。
- 「ピグマリオン効果(期待の魔法)」
人は「こういう素晴らしい人たちだ」と期待を向けられると、無意識にその期待に応えようとする生き物です。
(例:「いつも綺麗に使ってくださり、本当にありがとうございます」) - 「リフレーミング(視点の変換的魔法)」
「汚したら罰金」という恐怖で縛るのではなく、「みんなで綺麗に使うと、お酒がさらに美味しくなる空間」という楽しいメリットに変換して伝えます。
(例:「心地よい空間をみんなで分かち合うため、体調に合わせた無理のない乾杯を」) - 「ペーシング(一体感的魔法)」
お店側と客側が「美味しいお酒を楽しく飲む仲間」という同じチームであることを意識させ、対立構造を作らないように言葉を合わせます。
(例:「美味しいお酒と楽しい時間を、皆さんと一緒に守っていきたいスタッフ一同です」)

言葉の選び方ひとつで、人の心を温めることもできれば、まるで罪人のように追い詰めることもできてしまいます。
結局のところ、その人が紡ぐ言葉を見れば、その人が普段どんな視点で世界を見ていて、どんな人柄なのかがすべて透けて見えてしまうものなのですよね。
そして、こうした貼り紙をお店が堂々と掲げているということは、そこで働いている店員さんたちも含めて、お店全体がそういうギスギスした雰囲気をまとっている「そういう店なのだ」という空気感の表れでもあるのでしょう。
相手を疑うのではなく、信頼をベースにした温かいコミュニケーションを大切にしていきたいものですね。
世の中には、言葉のナイフを平気で振り回すネガティブな魔法があふれています。
だからこそ、私たちはクスッと笑えて、心が温かくなるような魔法の言葉を大切に使っていきたいものです。
皆さんは、思わず「うわっ」と引いてしまうような、すごい貼り紙やメッセージに出会ったことはありませんか?
よかったら教えてくださいね。
心理カウンセラー 木村裕

コメント