こんにちは!心理カウンセラーの木村裕です。
先日、友人が「転職のための面接試験」を受けると聞きまして、「何か自分にできるアドバイスはないかな?」と考えていたんです。
そこでパッと思い浮かんだのが、心理学で学んだ「イメージトレーニング(イメトレ)」の技術でした。
面接や試験に限らず、スポーツの試合や大切な発表会、プレゼンなど、人生の「ここぞという本番」の時期って、
どうしても「失敗したらどうしよう……」
「緊張して普段通りできなかったらどうしよう……」とカチコチになってしまいますよね。
今回は、友人はもちろんのこと、大切な本番を控えている皆さん全員に活用していただける「本番で本来の実力がすっと出せるようになる、
ちょっと面白くて効果バツグンのイメトレの極意」をお届けします!
よくある「残念なイメトレ」の罠
みなさん、イメトレというと、こんなふうにしがちではありませんか?
「本番の場面で、ハキハキと完璧な受け答えや立ち振る舞いをしている自分」をひたすら思い描く。
……実はこれ、すごくもったいないトレーニングなのです。
「完璧にできている自分」ばかりをイメージしようとすると、人間の脳はとても素直なので、
「あ、ここでミスしたらどうしよう」
「言葉につまったらどうしよう!」という不安のシナリオまでセットで想像し始めてしまいます。
その結果、脳内で焦りやパニックを引き起こしてしまうのですね。
では、一体どうすればよいのでしょうか? ここからが、見方の大転換です。

極意その1:脳を味方につける「五感」に訴えるイメトレ
イメトレで大切なのは、「上手にできている自分」を外から客観的に観察することではありません。
「その空間の中にどっぷり浸かっている自分」を五感で味わうことなのです。
たとえば、
- 視覚・触覚: 会場に入ったときの少し引き締まった空気感や、ふっとリラックスした笑顔が出たときの体がフワッと軽くなる感覚。
- 聴覚(音): 名前や出番を呼ばれる人の声や、自分の声が会場にスーッと心地よく響いているときの胸のあたりの響き。
このように、あえて会場の細かい状況に限定せず、「自分の声の響き」や「周囲の心地よい音」といった自然な「音」や「感覚」に五感を澄ませて、
「あ、自分は今すごく自然体でそこにいるな」という臨場感を脳に感じさせてあげます。
すると脳は、「あ、この場所はもう経験したことのある安心な場所だ」と認識し、本番でも自然とリラックスできるようになるのです。

極意その2:失敗した自分も味方につける「リカバリー・イメトレ」
ここで、もうひとつ大切なポイントがあります。
それは「ちょっと失敗しちゃっている自分」も、あらかじめイメージの中に仲間入りさせてあげることです。
「絶対に失敗しちゃいけない!」と思えば思うほど、少し言葉につまっただけで「あぁ、終わった……」とパニックになってしまいますよね。
だからこそ、あえてこうイメージしておくのです。
- 「あ、頭が真っ白になっちゃったな」
- 「ちょっと噛んじゃったな」
そんな場面を思い浮かべたら、続けて「そうなったときに、どう対処するか」までをセットでイメージしてみます。
- 「一言『すみません、緊張していまして』と笑って深呼吸する自分」
- 「『もう一度言い直しますね』と落ち着いて仕切り直す自分」
失敗したときの「逃げ道(リカバリー方法)」をあらかじめ脳内に作っておくと、万が一トラブルが起きても「よし、想定内!」と焦らずに対応できるようになります。
完璧な自分だけじゃなく、「噛んじゃう自分も、緊張してドギマギする自分も、ぜんぶ含めて自分なんだな」と受け入れてあげること。
この「失敗しても大丈夫」という心の保険こそが、本番で一番の強みになってくれます。

極意その3:「終わった後」の感情と五感を先取りする
そして、一番おすすめしたいのが「本番が終わった後のイメトレ」です。
無事に本番を終えて会場を出た、あの瞬間。緊張の糸がふっと解けて、思わず心の中で「よしっ!」とガッツポーズをするあの瞬間を想像してみてください。
そのときのあなたの表情はどんな顔をしているでしょうか?
胸のつかえが取れて、口角がキュッと上がり、今にもスキップしたくなるような最高の笑顔ではないでしょうか。
さらに、その日の夜の自分まで五感でイメージしてみましょう。
「終わったー!」という解放感の中で、何を食べたいですか? 大好きなものを一口食べて、ジュワッと広がる旨味に「美味しい……!」と心の底から味わっている感覚。
温泉や温かいお風呂にゆったりと浸かり、お湯のじんわりとした温かさと「ふぅ……本当によく頑張ったな」と全身の力が抜けていく極上のリラックス感。
この「成功した後の素晴らしい感情と五感」までセットでイメージしておくのです。

ワクワクする未来を引き寄せる心の仕組み
これにはちょっとした「引き寄せ」のような面白い心の仕組みもあります。
私たちの意識というのは、不思議なことに「今、リアルに感じている状態」に合った未来を引き寄せようとする性質があるのです。
「どうしよう、失敗したら嫌だな……」と不安でいっぱいになっていると、脳はその不安な状態に合った現実にピントを合わせてしまいます。
けれど、先に「終わった後の最高の開放感」や「美味しいご飯を食べてほっこりしている感覚」をリアルに味わっておくと、心と体は「もう成功した未来」にチューニングされます。
未来の自分が「最高に満たされている状態」をあらかじめ体感しておくと、
「終わったら美味しいご飯と温泉が待っているし大丈夫!」という大きな心のゆとりが生まれます。
その結果、ガチガチの緊張から解放され、自然と良い結果を引き寄せられるようになるのですね。

おわりに
面接や試験、試合や発表会というのは、自分を完璧に繕う場所ではなく、「自分が積み重ねてきたものや思い」を素直に発揮する場所です。
私たちの脳と体は、自分が一番リラックスして「いつもの自分」でいられるときにこそ、最高のパフォーマンスを発揮できるようにできています。
だからこそ、無理に完璧を目指す必要はありません。
本番が終わったあとに、美味しいものを食べて、温泉でホッと緊張を緩めている未来の自分をワクワクしながら思い描いてみてくださいね。
自分の中にある力を信じて深呼吸をすれば、大丈夫。
ちゃんと上手くいくようにできていますよ。
皆さんの挑戦を、心から応援しています!

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