不意に蘇る記憶。それは今のあなたへの「贈り物」

思考のレシピ

山形は今、見事な大雪です。 僕の家の前が真っ白になると、「あぁ、また雪かきかぁ……」なんて、つい肩に力が入っちゃいますよね。

今日、手相の資料に目を通しながら、ふと窓の外を眺めていた時のことです。

しんしんと降る雪を見つめていたら、 僕の心の奥の方から、10年以上前の「沖縄の海」での記憶が、 いつの間にか、じんわりと蘇ってきました。

💡 幸せを、難しく考えすぎていませんか?

昔、沖縄の船上レストランで出会った、ある外国人の若い女性。 僕が彼女に「なぜ日本に来たの?」と聞いた時のことです。

彼女の答えは、あまりにもシンプルでした。

「雪が見たかったから。日本には、雪が降るでしょう?」

それを聞いた時、僕は少し拍子抜けしたというか、思わず「それだけ?」と意外に感じたのを覚えています。 「雪なら他にも降る国はあるだろうに、そんな理由で海を越えて来たのか」と。

当時の僕にとっては、その程度の印象だったはずの会話。 でも、10年以上の時を経て、目の前の雪景色を見ていたときに、その時の彼女の表情や言葉が不思議と愛おしく思い出されたのです。

「ああ、そうか。僕が今『やれやれ』と思っているこの雪は、彼女にとっては、わざわざ日本まで見に来たい『宝物』だったんだな」

そう思った瞬間、なんだか急に、今の環境がとても恵まれているような、不思議な安心感に包まれました。

🌸 記憶は、忘れた頃に届く「心のサプリメント」

僕たちはついつい、 「お金をたくさん稼がなきゃ」 「もっと特別な理由がないと満足しちゃいけない」 なんて、幸せになるために難しい「条件」をつけがちです。

お金を稼ぐことが悪いわけではありません。 でも、彼女の幸せの理由は、どこまでも純粋に「雪が見たい」。

その削ぎ落とされたシンプルな答えを思い出した時、僕の心の中にあった「もっともっと」という力が、雪が溶けるように「ホッ」と抜けていくのを感じました。

記憶というのは面白いものです。 当時は「へぇ、意外だな」と思っただけの言葉が、10年後の自分を支えてくれる。

心理カウンセラーとして活動する中で、心が軽くなる瞬間というのは、こういう時なのだと思います。

「あ、今のままでいいんだ」 「幸せって、こんなに身近なところにあったんだ」

皆さんも、何気ない瞬間に昔の誰かの言葉を思い出したら、それをゆっくり味わってみてください。 なぜ今、その記憶がわき上がってきたのか。それは、過去のあなたが、今の自分に一番必要なメッセージとして送ってくれたものだからです。

さて、これから外に出て、 「遠い国から彼女が憧れた、この真っ白な雪」を、 少しだけ雪かきして整えてこようと思います。

皆さんの心にも、優しい記憶が舞い降りますように。

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