皆さん、こんにちは。 心理カウンセラーの木村裕です。
第2話で、私は小学3年生の時に クロを失った後悔を打ち明けました。
あの日、私の腕からトコトコと 歩き去っていったクロの後ろ姿は、 40年以上経った今も、私の心に焼き付いています。
ふと、空の上のクロに聞いてみたくなりました。 「人生って、こんなに切ない思いをしてまで、 生きる意味があるのかな?」と。
※このお話はシリーズものです。未読の方はこちらからどうぞ。
第1話「会いたい人には、いつでも会える!〜愛猫・クロが教えてくれた、不滅の想い〜」
第3話 「あっちの世界ってどうなってるの? クロに直撃インタビュー!」

私: 「ねえクロ。人生って、一体何のためにあるんだろう。 あの日、君を失ってからというもの、 僕の心は悲しみで埋め尽くされていたんだ。
思い出すたびに胸が苦しくて、押しつぶされそうになる。
君に出会えたことは、僕の人生で最高の宝物だけど……。 このやり場のない切なさを抱えてまで、 僕たちはなぜ、生き続けなきゃいけないんだい?」
クロ: 『……裕。 あの日、君の腕から飛び降りた時の感覚、 僕は今でも覚えているよ。
君の体温と、僕を想う切ないほどの真剣な眼差し。
あれね、あっちの世界(あの世)じゃ絶対に味わえない、 最高に贅沢な「体験」だったんだよ。』
私: 「贅沢な体験……? あんなに息が詰まるような悲しい別れがかい?」
クロ: 『そうさ。こっちはね、願えば何でも叶う。 でも、何かを失う怖さも、 誰かを求めて泣くような激しい感情もないんだ。
例えるなら、ずっと凪(な)いでいる海のようなもの。
でもね、人間が生きる世界は違う。 風が吹き、波が立ち、時に嵐が来る。
その不自由さがあるからこそ、人は誰かを愛おしいと思い、 張り裂けそうなほど誰かを求めて涙するんだ。
君があの日流した涙も、その後の40年間の葛藤も、 僕から見れば、君という魂が精一杯「生」を味わった証、 キラキラした勲章に見えるんだよ。』
私: 「僕を苦しめたあの感情さえも、 君にとっては輝いて見えるのか……」
クロ: 『人生はね、何かを成し遂げるための 「修行」じゃないんだ。
「ああ、自分は今、生きてるなぁ!」っていう 手応えを集めるための「旅」なんだよ。
温泉に浸かって「極楽だ」と呟く瞬間も、 マラソンで苦しくて一歩が出ない瞬間も、 猫の僕を撫でて心が緩む瞬間も。
そのすべての「感覚」を魂に刻んで持ち帰ることが、 人生のたった一つの目的なんだよ。』
私: 「そっか……。僕はあの日以来、 君への申し訳なさで自分を縛り、 自分らしく生きることにずっとブレーキをかけてきた。
『あんな間違いをした自分』を許せなくて、 自分を縮こまらせて、人生をどこか制限して生きてきたんだ。
そんな風に後悔してばかりの毎日も、無駄じゃなかったのかな?」
クロ: 『無駄なことなんて、一つもないよ。
裕が自分を責めて、苦しみながら歩いてきたその時間。 それだけ長く自分を縛るほど、 君の僕への想いは深かったってことだろ?
あっちの世界にはない、その切なくて重たい感情も、 君が一生懸命に生きて、誰かを愛した証なんだ。
「後悔して、悩んで、立ち止まって……」 そんなジタバタした日々を過ごすこと。
それ自体が、実は人生の目的であり、ゴールだったりするんだよ。』
私: 「後悔さえも、僕が君を愛した証……。
完璧に生きることじゃなくて、 この『悩みながらの毎日』そのものが、 人生の答えだったんだね」
クロ: 『そうだよ。裕、もう自分を責めなくていい。
あの日流した涙も、その後の葛藤も、 すべてが僕と君の大切な物語なんだ。
(次回は、後編の「解説編」に続くよ)

コメント